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「握手の巧妙
  

「ご注文を頂いてきました」 と開口一番、笑顔満面で小走りで躍るように報告して来るA君に、迎え入れる私も愛想をくずして 「そうかぁ ご苦労さん よかったなぁ」 と両の手を差し出して、固い握手を交わした。
  
A君の掌(たなごころ)の握りは、成約までの労苦を物語るかのように、少し汗ばんで こころなしか細かな振るえとなって私の掌にも伝わって来た。新規に店頭で 「お出会い」 して以来2年8ヵ月目の結実であれば、その喜びと感動はいかばかりのものであろう・・・と 思わずその喜びの 「お福わけ」 を頂き目頭に熱いものを感じた。
  
A君を最初に訪問に向かわせる時に 「商品を買って貰わずに自分を買って貰って来い!」 と送り出したときにも 「君なら出来る 大丈夫 自分を信じろ!」 と握手をしたときには、なんとも頼りげない 自信のない握手の掌の感触であった。ただ単に差し出したA君の手の平は、仕方なく添え物のように差し出されたものであったことを、昨日の事のように思い出された。
  
ひとの感情は自然と掌に表れ、感情の起伏を 「モロ」 に伝えるものである。
  
手の平の握り具合・片手だけの握手と両の手を合わせての握手と、その時々の感情描写がカタチとにぎり加減の表現方法(握力)が双方の感情とこころのありのままを伝えて感じ取る事の行為は実に 『妙』 である。
  
惜しむ無くは゛日本人は 「握手」 という感情の交換行為に、まだまだ不得手であるということは、誠に残念な限りである。

2010年9月16日 大谷 誠
  


  

 
 
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