ハモには長くて硬い小骨が非常に多く、食べるには 「骨切り」 という下処理が必要となる。
これは腹側から開いたハモの身に、皮を切らないように細かい切りこみを入れて小骨を切断する技法で、下手にこれをやると身が細かく潰れてミンチ状になってしまい、味、食感ともに落ちてしまうため熟練が必要である。
「一寸(約3センチ)につき26筋」 包丁の刃を入れられるようになれば一人前といわれる。骨切り包丁と呼ばれる専用の包丁を用いることもある。
骨切りの技術が京都へ伝わったことによりハモの消費が飛躍的に増えた。
しかし、骨切りを施しても小骨が多く食べ辛いため、ウナギやアナゴに比べ関西圏以外では需要及び知名度が低い。
骨切りを施したハモを熱湯に通すと反り返って白い花のように開く。
これを湯引きハモまたは牡丹ハモといい、そのまま梅肉やからし酢味噌を添えて食べるほか、吸い物、土瓶蒸し、鱧寿司、天ぷら、鱧の蒲焼や唐揚げなどさまざまな料理に用いられる。
生きたハモを捌かないと湯引きがきれいに開かない。 |